映画『ティエリー・トグルドーの憂鬱』感想ネタバレ

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2015年5月19日フランス映画|上映時間 93分|監督:ステファヌ・ブリゼ 出演者:ヴァンサン・ランドン|受賞歴: カンヌ国際映画祭 男優賞、 セザール主演男優賞|ノミネート: セザール賞作品賞、 セザール賞監督賞、 ヨーロッパ映画賞 男優賞

ネタバレなしの内容から

ヒューマントラスト渋谷に行ってきました。

何を見るか決め切れていませんでしたが、
下記のコピーのように、フランスで大ヒットとのことで時間も合ったので見てきました。
これがよかったです。

フランスで100万人が観た圧巻の大ヒット社会派ドラマ!
フランスではミニシアター作品としては異例の100万人を動員する大ヒットとなった。

静かな、無機質な描かれ方で
感じ取る余白が多く、たくさん感動しました。

主人公は、人生で華やかなときがなかったかのような
いつも無表情の性格です。
だけど、彼は、静かに現実を引き受けて
つつましく家族と生活していて
どんなことも楽しく生きている!

かっこよく見えました^^

いろんなことに疲れている方にオススメ作品です(⌒▽⌒)

予告・あらすじ

これは社会に生きるすべての人々の映画である。
ティエリーはエンジニア一筋で働いていた会社から集団解雇された。
頑固な彼は今さら、就職面接を受けても上手く対応することができない。
そんな彼の唯一の救いは、妻と身体障碍を抱えた息子の存在だ。

ようやくスーパーの警備員の仕事に就くことができたティエリーだが、彼はそこで、買い物客だけでなく自分の同僚たちまで不正をしていないかを監視し、発見した場合には告発しなければならないことを知る。

ある日、告発によって、従業員の一人が自殺し、彼は会社側の厳しい対応に疑問を覚えるが―

『母の身終い』の監督ステファヌ・ブリゼが、名優ヴァンサン・ランドンを主演に迎え、個人の尊厳と社会のシステムの矛盾を描いた傑作。

(引用元:ヒューマントラストシネマ渋谷ホームページより)

公式サイト:http://measure-of-man.jp/



▼ネタバレ▼

彼はラストに感情をあらわにします。

(基本は、あらすじに書いてある通りなので、
ネタバレはラストシーンだけですね。)

彼は、仕事をクビになり、ようやく
万引きGメンとしてスーパーに勤めることができました。

客の万引きを見張ると同時に、
同僚の不正もチェックする仕事です。

定年退職する肉売り場のおばちゃんの
送別会がありました。

後日、同僚の不正を見つけてしまいました。

送別会で、幹事をしていたおばちゃんです。
勤続20年はいっていると思います。

彼女が不正していました。

回顧され、

彼女は、後日、スーパー内で自殺します。

そのことに、無表情ながらショックを受けている主人公。

そして、後日

レジ打ちの女性の不正も発見してしまいます。

彼女は、反省しています。

そして、
経営者とやり取り後、
主人公と二人だけになった彼女は問います

女性「あなただけが、見つけていたら、どう対応していた?」

主人公「…わからない。」

そして、

主人公は、部屋をでて
荒々しく歩き、ロッカーへ行き、着替え始めます。
無表情のままに車に乗り走り出してしまいます。

エンドロール。

これまで、彼は
はみ出ることなく、つつましく生きてきたのに
障害のある息子を持ちながら
悲観することなく妻と楽しく生きてきたのに
仕事を放棄してしまいます。

このラストだけは、
彼の強い感情が行動に現れていました。

静かですが、社会への憤りが沸騰したシーンでした。

今一度、社会、資本主義について
生きる目的について考えさせられる作品でした。

よかったです。

それと、
彼の演技力のすばらしさに感動します。
現実を引き受けちょっとずく変わっていく彼の心を、無口で無表情だけどうまく表現されていることを感じました。すごい。

オススメです。

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